日本でもっとも認知度の高い発毛剤は大正製薬から発売されている「リアップ」です。
しかし、リアップに配合されている有効な成分、ミノキシジルを配合した発毛剤として世界的に最も知名度が高いブランドはジョンソン・エンド・ジョンソン社が発売している「ロゲイン」です。
日本ではロゲインを医師の処方がないと手にすることができませんが、インターネットの浸透により通信販売や輸入代行で気軽ｎ手に入れることができるようになりました。
AGA治療薬として世界的に認知されているロゲインはどのような効果があるのかを解説するとともに、競合製品、特にリアップとの違いを紹介します。
ロゲインの気になる効果を徹底解説
現在数多くの発毛剤や育毛剤が発売されていますが、商品の持つ強みは様々です。
ロゲインが効果を発揮するのはどのような髪の悩みを持つ人なのか、強みや特徴を紹介します。
ロゲインとは
まずロゲインとはどのような育毛剤なのかを紹介します。
ロゲインは米国の製薬会社アップジョン社（現在のファイザー社）から発売されたミノキシジル配合の発毛剤です。現在はジョンソン・エンド・ジョンソン社が販売しています。
ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬に配合されている成分ですが、この治療薬を服用していた人の中から発毛や増毛の副作用が見られました。
この原因を分析した結果、この副作用はミノキシジルに起因するであることが判明したため、メーカーはミノキシジルを発毛剤へ転用するための研究を開始。
その後アメリカのFDA(食品医薬品局）からAGAに効果があると認定され世界初のミノキシジル配合の発毛剤として発売されました。
発毛に有効成分ミノキシジルとは
ロゲインに配合されているミノキシジルはなぜ発毛に効果があるのでしょうか。
脱毛の原因のひとつに毛根に栄養が届かないことで毛髪の成長を妨げる、ということが挙げられます。
頭皮の毛根付近の血管は少なく、しかも細いため毛根まで栄養が届かないため抜け毛が起き発毛しないのです。
ミノキシジルは元々高血圧の治療にも使用されていたこともあり血管を拡張させ血流を良くする働きを持ちます。
血流が良くなれば毛根に栄養や酸素が届き毛髪の成長を促進し、酸素が毛母細胞にも働きかけ発毛を促します。
ミノキシジルを使用することにより毛根に対して発毛を促進するのです。
ロゲインが効果を発揮する人とは
ロゲインをはじめミノキシジルを配合している発毛剤が効果を発揮するのはAGA(男性型脱毛症）、壮年性脱毛症の人です。
家族や親戚に脱毛がある人で自らも抜け毛や脱毛が気になってきた、という人は壮年性脱毛症である可能性が高いのでロゲインが効果を発揮する可能性が高いでしょう。
また、ロゲインが効果を発揮する部位としては頭頂部近辺の脱毛や薄毛です。
ミノキシジルは血管を拡張し育毛を促進する働きを持つため、血管が密集している頭頂部に効果を発揮するのです。
逆に前頭部は血管が少ないため、前頭部の脱毛（M字型の脱毛）はロゲインの効果はあまり期待できません。
ロゲインはどの程度の割合で効果を実感できるのか
発毛剤の使用を検討している人はどの程度の効果が出るのかがいちばん気になるでしょう。
ロゲインは実際どの程度の効果があるのかを検証します。
ジョンソン＆ジョンソン社のロゲインのHPでは、「臨床試験ではロゲインを使用した男性の10人に9人、女性の80％以上が髪の毛を増やしました」と紹介（※1）しており、非常に高い効果のある発毛剤であることがわかります。
ロゲインは日本で臨床試験を行っていないためデータがありません。
日本人にどの程度の効果があるのか気になる人もいるでしょう
。ここでロゲインと同様にミノキシジル5％を配合しているリアップX5プラスネオの臨床データを紹介します。
販売元の大正製薬はミノキシジル5％配合製剤の臨床データを公開しており、90％以上の人が何らかの改善があったとの結果を示しています（※2）。
ロゲインはAGAや壮年性脱毛症に悩む日本人が使用してもかなりの確率で効果を実感できる発毛剤といえるでしょう。
※1 https://www.rogaine.com/why-rogaine-works/rogaine-vs-other-solutions
※2 https://brand.taisho.co.jp/contents/riup/detail_219.html
ロゲインの効果を実感できるのはいつ？
ロゲインは使用を始めてからどの程度の期間で効果が出るのでしょうか。
ロゲインのHPでは「3～4か月で効果が見え始め、さらに使い続けると太くてふっくらとした髪に成長します」と紹介されています（※3）。
また、先述の大正製薬の臨床データでも、効果を感じられる人は使用開始から「12週間後」に最も多く見られます。
少なくとも3か月は使用しなければ効果を感じることができないでしょう。
※3 https://www.rogaine.com/why-rogaine-works/how-rogaine-works
ロゲインをおすすめしない人
ロゲインの使用を避けたほうがよい人もいます。
それは未成年、脱毛が壮年性脱毛症以外に起因する人、頭皮に異常（湿疹や傷など）がある人です。
また、女性もミノキシジル5％の発毛剤は使用を避けてください。
未成年はミノキシジルがどのように影響を与えるか検証されていないためであり、突然の脱毛（円形脱毛症など）や疾病に起因する脱毛はミノキシジルが効果を発揮しないからです。
このような人はミノキシジル以外の成分が配合されている育毛剤や発毛剤を利用してください。
どのロゲインを選べばいい？様々なロゲインシリーズと競合商品を紹介します。
世界的に知名度の高いロゲインには複数のタイプの商品が販売されています。
商品の特徴を紹介するとともに、他社製品との違いを解説します。
ロゲインの種類
まず、ロゲインブランドの発毛剤の商品ラインアップとそれぞれの商品の特性や特徴を紹介します。
ロゲイン
まずはローションタイプのロゲインです。
有効成分ミノキシジルが5％配合されています。
使用方法はスポイトで必要量を吸い取り、髪の毛の薄い部分、脱毛した部分に塗布して刷り込みます。
ローションタイプのロゲインのメリットは、スポイトを使用するため必要な量を計量できることと、気になる部分にきっちりと塗布できることです。
スポイトのみでも購入は可能です。
ロゲインフォーム
ロゲインフォームは薬液が泡状になったロゲインで、ローションタイプと同様にミノキシジルの配合は5％です。
ロゲインフォームの使用方法はキャップ半分ほどの量を手に出し、気になる部分に刷り込みます。
ロゲインフォームはスポイトを使用しないので手軽に使えること、乾燥時間が短いのでローションタイプと比較すると垂れにくい、というメリットがあります。
反面、手や指の温度が高いと頭皮に塗布する前に溶けてしまうことがあるので、塗布する前には水で手を洗って冷やしたほうがよいでしょう。
ウィメンズロゲイン
ロゲインには女性用の商品も発売されています。
ウィメンズロゲインは男性用のロゲインと比較するとミノキシジルの配分が少ないことが特徴です（2％）。
男性用と比較して女性用のミノキシジルの含有量が低いのは、ミノキシジルは男性よりも女性に対して高い発毛効果があり、ムダ毛が増えてしまう可能性があるためです。
使用方法はローションタイプと同様にスポイトで計量し頭皮に塗布します。
他社製品との比較
現在、ミノキシジル配合の発毛剤はロゲイン以外にも数多くのメーカーから発売されています。どのような違いがあるのか比較してみました。
リアップとの比較
日本においてミノキシジル配合の発毛剤と言えば大正製薬の「リアップ」でしょう。
大正製薬はロゲインを開発したアップジョン社の製品の開発、製造、販売のライセンス契約を行っており、ミノキシジル配合の発毛剤の研究を重ね「リアップ」を開発しました。
リアップとロゲインとの大きな違いはミノキシジルの配合量です。
リアップに配合されているミノキシジルは1％ですが、ロゲインは2％と5％です。
ただ、現在はリアップシリーズにリアップX5プラスネオというミノキシジル5％配合の商品も発売されています。
リアップとロゲインの効果に大きな変化はありません。
カークランド
アメリカではロゲインのジェネック（後発品）も販売されています。
その中で有名なのは「カークランド」です。カークランドはアメリカの大手小売店、コストコのプライベートブランドである「カークランドシグネチャー」の商品です。
カークランドもミノキシジル5％配合で、ロゲインと同様の効果が期待できます。
ロゲインとのいちばんの違いは価格です。
カークランドはロゲインの半額程度の価格で販売されています。
ロゲインはどこで手に入る？
ロゲインは日本ではドラッグストアや薬局はもちろんのこと、大手インターネット通販サイトでも購入することができません。
ロゲインを購入したい、という人のためにロゲインの購入方法を紹介します。
輸入代行
日本で未発売の海外製品の輸入代行はインターネットで身近になりました。
ロゲインも個人輸入でお得な価格で手に入れることができます。
個人輸入代行サイトをチェックしてみると中には1本(60ml)が10ドル（1000円強）で販売しているサイトもありました。
個人輸入は価格的に大きなメリットがありますが、使用時にトラブルがあった時は全て自己責任ですので注意が必要です。
皮膚科
皮膚科を受診するとロゲインの購入が可能です。
AGAや薄毛、脱毛の治療に力を入れている皮膚科も数多く存在します。
AGA治療は保険適用外のため、皮膚科でロゲインを購入するのは価格的にお得とは言えません。
しかし、医師の処方が行われるため安全だということ、適切なコンサルティングを受けられること、ミノキシジル以外の発毛剤の併用なども可能、など適切な発毛治療を受けることができることが大きなメリットです。
ロゲインを使用する時の注意点
ロゲインは安全な発毛剤です。
しかし副作用などのリスクがあることは忘れてはいけません。
ロゲインを使用する際の注意しなければいけないポイントを紹介します。
ロゲインは正しく使用しましょう
ロゲインは用量を守って使用してください。1回の使用量は1mlです。
「1ml」と聞くと少ないと感じるかもしれませんが多く使用したからと言って効果が倍増するものではありませんし、副作用が起きる可能性が高くなります。
ミノキシジルの副作用
ロゲインに配合されている発毛の有効成分、ミノキシジルの副作用について解説します。
ミノキシジルは血管を拡張し血流に影響を与えますが外用薬であれば血管に直接関与しないため重篤な副作用が起こることはありません。
副作用が起こるとすればせいぜいかゆみや湿疹などの頭皮の異常程度ですが、体調や体質、基礎疾患の有無によってはいくつかの副作用が出る可能性が若干ながらあります。
動悸・息切れ・頭痛
まずは動悸や息切れ、胸の痛みといった副作用が起きる可能性があります。
これはミノキシジルが血管を拡張する働きを持つためで、血管を拡張することによって血圧が下がれば脳や心臓に酸素が届きにくくなり、動悸や息切れ、頭痛といった症状が起きるのです。
不整脈・狭心症
ミノキシジルに影響を受けた血管が心臓（冠動脈）に影響を及ぼすと不整脈を引き起こす可能性もあります。
ミノキシジルを使用して胸の痛みを感じるようなことがあればすぐに病院に行きましょう。不整脈が狭心症になり、心筋梗塞を引き起こすかもしれません。
むくみ・急激な体重増加
ミノキシジルは腎臓機能にも影響が与えることがあります。
腎臓の働きが低下すると代謝が悪くなり、体内の水分排出が減少します。
その結果、手足のむくみが起こる、場合によっては急激な体重増加といった症状が出ます。このような症状が出た時もすぐに医師の受診を受けてください。
まとめ
ロゲインの効果について解説しました。ロゲインはAGA治療に高い効果を発揮する発毛剤です。
ただ、日本で購入する際には医師の処方が必要ですし、同じ成分を持つリアップは第一種医薬品で薬剤師の説明がないと購入できません。
効果が高い分リスクもある発毛剤であると忘れずに、体質や体調などを十分考慮し、正しい方法で使用してください。
